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12. ポリエチレンの規制基準

◆ 厚生省告示 20 号

ポリエチレンに対する安全性規格に触れますが、まず食品包装から見た安全規格として、食品衛生法による「食品、添加物等の規格基準(昭和34 年厚生省告示 370 号)」があり、 57 年にその中の容器包装の部が全面改定された、「ポリエチレン及びポリプロピレンを主成分とする合成樹脂製の器具又は容器包装(昭和57 年厚生省告示 20 号)」があります。
これが、我々通称の「 20 号証明」と称する規制です。
またポリオレフィン衛生協議会と言って、樹脂生産メーカーが集まった団体が自主規制基準(ポリオレフィン等合成樹脂製食品容器包装に関する自主規制基準)として、PL(ポジテブリスト)も上記20 号証明に準じた内容になっております。
ただし、ポリオレフィン衛生協議会の自主規制基準は、規格値としては 20 号と同じなのですが、やはり公的証明となると社団法人 日本食品衛生協会や缶詰協会、高分子分析センターetcなどの証明が必要となる場合があります。
ただし、証明する為の検査に費用がかかる為、業界としてポリオレフィン衛生協議会にての証明を顧客様に提出しているケースが多くあります。
 

◆ 乳等省令

その他に同じく食品衛生法の中で「乳及び乳製品の成分規格に関する省令(昭和26年厚生省令 52 号)」が、一部改正された厚生省令 55 号( 1990.2.17 )による規制もあります。
これが俗にいう「乳等省令」という規制です。

これは、乳製品の種類により各種基準を制定したもので、 4 ( 1 )項目では、nーヘキサン抽出物(≦2.6 %)、キシレン可溶物(≦ 11.3 %)ヒ素≦ 2ppm 等の規制が付加されております。
この、nーヘキサンとキシレン可溶物の基準は、最近滅法問合せが多くなった FDA CFR21§ 177.1520 (c) 2.2 (調理中の食品の包装又は入れ物に使用する製品用ポリエチレン)と同等の基準です。
当然アメリカへの輸出の場合はこの確認が強化されているからでしょう。
しかし、逆に言えば乳等省令をクリアしていれば、このFDA規格も自動的にクリアできるわけです。
ただし、上記証明はあくまでも 52 号の証明でCFR21§ 177.1520 (c) 2.2 として評価試験の要求がある場合は個別評価の必要があります。
弊社ではクリーン袋につきましては全てこの証明は取得致しております。
一般的な規格である20 号証明ですが、 20 号証明は添加剤の混入しているタイプでも容易にクリアが可能です。
また、静電防止タイプも静防剤が 20 号をクリーしていれば製品としてもクリアします。
逆に言えばそれだけ乳等省令は厳しい規格といえます。

ちなみに食品関連ではないのですが、弊社「クリーン袋」では、薬事法 第 13 改正日本薬局方「プラスチック製水性注射剤容器・ポリエチレン製又はポリプロピレン製水性注射剤容器の規格」と言うさらに厳しい基準もありこれらの試験基準をクリア致しております。
またアメリカのUSPなどには、「Polyethylene Containers」という薬品包装容器などに対する基準があるのですが、JP(日本薬局方)には規定がありません。
よって、ポリエチレン製またはポリプロピレン製水性注射剤容器の規格を準用したものです。
また、USPの規制については、別の項で御説明させて頂きます。
【 図4 】試験検査成績書
公式サイトはこちらから
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