38.ドラム缶内装袋のバリア性能について
液体輸送容器として誰もが最初に浮かぶのは「ドラム缶」です。ドラム缶も色々サイズがあって、一番ポピュラーな200Lドラム缶。100L缶、55L缶、ペール缶(20L缶)などがあります。また、材質も「鋼製」「樹脂製」「ファイバー製」などがあり、今回は、この「鋼製」の200Lドラム缶の中に入れて使用する内装袋について触れてみます。
ドラム缶は、1920年代に初めて日本に上陸して以来、大容量の液体輸送容器の代名詞ともなっております。
そして、ドラム缶の特徴は、まず円柱形であり、鋼鉄製。そして、容積は200L。さらに、ドラム缶の天板(天面)に口金(注ぎ口)が2個ついており、ここから内容物を充填抽出する形状を思い浮かべます。この形状のタイプを正式には「クローズ(ド)缶」と言います。しかし、このクローズ缶以外にも一般的にはあまり目にする事の少ない、ドラム缶があります。それは、「オープン缶」というタイプで、ドラム缶の天板(天面)部分の取り外しが可能で、天板と本体部分を鉄のバンド(締め付け金具)で固定するタイプがあり、ドラム缶は正式にはこの2種類があります。
そして、ドラム缶の特徴は、まず円柱形であり、鋼鉄製。そして、容積は200L。さらに、ドラム缶の天板(天面)に口金(注ぎ口)が2個ついており、ここから内容物を充填抽出する形状を思い浮かべます。この形状のタイプを正式には「クローズ(ド)缶」と言います。しかし、このクローズ缶以外にも一般的にはあまり目にする事の少ない、ドラム缶があります。それは、「オープン缶」というタイプで、ドラム缶の天板(天面)部分の取り外しが可能で、天板と本体部分を鉄のバンド(締め付け金具)で固定するタイプがあり、ドラム缶は正式にはこの2種類があります。
クローズ缶は、先ほども申し上げましたように、天板に大きな注ぎ口(大栓)と空気流出口(小栓)がついております。この大栓から抽出入する訳です。この口から出し入れするわけですから、内容物も粘性の高いものには向きません。特に注入は可能でも抽出が不可能になります。よって、クローズドラム缶では比較的に粘度の低いシャバシャバなものを輸送します。
次にオープン缶です。オープン缶は、天板を外して内容物を抽出入します。よって、比較的粘度のある物も充填が可能です。ただし、抽出は特殊なポンプシステム(強い吸引力と高い吐出圧力で、高粘度液でも容器から引き抜く方法)などでの抽出が必要とはなりますが、粘性のある接着剤等の充填も可能です。
それでは、内装袋に話を戻しますと、内装袋をドラム缶の内面にセットするわけですから、天板部分の取り外しが可能なオープンドラム缶用として使用(セット)が可能です。ドラム缶を生産しておられるメーカーは数社御座いますが、メーカーによってドラム缶のサイズが異なるのでは??という疑問が発生します。ところが、ドラム缶にはJIS規格が適用されており(JIS Z-1600)ドラム缶の直径567mm±3mm 外高 890mm±5mm と決まっておりますので、当社のドラム缶内装袋は、どこのメーカーのドラムにもピッタリとフィットするわけです。
また、ドラム缶には「新缶」「再生缶=更生缶」があります。新缶は、読んで字のごとく鋼板からドラム缶を生産し、一度も使用されていない新品の缶の事です。それでは、再生缶とは?? それは、使用済みのドラム缶を回収して、再度使用する事が可能なように缶の内外面を洗浄されたドラム缶です。
ただし、この再生缶。オープン缶の再生缶においては新缶のオープン缶とは事情が異なる部分もあります。・・・・と言うのも、オープンドラム缶を改造(改造缶と言って、クローズドラム缶の天板面を切り取り、オープンドラムに改造する)したものが多く流通しているのです。よって、内高がわずかながら低くなっています。
下記が、我々も所属している西日本ドラム缶工業組合(日本ドラム缶更生工業会)のホームページです。ドラム缶の色々な情報が掲載されています。是非ご訪問ください。
我々の生産する内装袋は、主に上記再生缶である改造オープン缶の内袋として使用されます。
それでは、「缶の内面を洗浄するのに何故内装袋が必要なの?」という疑問が発生します。・・・・というのは、内容物が接着剤のように「硬化する」内容物を充填する場合、『内容物が硬化してしまうと固着して洗浄しにくい。又、洗浄できない』『洗浄するためには、内容物を缶ごと焼成処理しなければならない』『内容物の特性上洗浄が困難』などのケースに使用されます。要は使用後内装袋を抜き取り廃棄又は軽く洗浄すればリンク仕様が可能なわけです。
それでは、「缶の内面を洗浄するのに何故内装袋が必要なの?」という疑問が発生します。・・・・というのは、内容物が接着剤のように「硬化する」内容物を充填する場合、『内容物が硬化してしまうと固着して洗浄しにくい。又、洗浄できない』『洗浄するためには、内容物を缶ごと焼成処理しなければならない』『内容物の特性上洗浄が困難』などのケースに使用されます。要は使用後内装袋を抜き取り廃棄又は軽く洗浄すればリンク仕様が可能なわけです。
それでは表題である「バリアタイプが何故必要なのか?」です。通常ドラム缶に内容物を充填する場合、ドラム缶の高さギリギリまでは絶対に内容物を充填しません。一般的には、7~8割と言ったところです。それは、オープンドラム缶に内容物を充填する場合粘度がある程度あるものがほとんどですから、比重も1とは限りません。また、通常パレットに4本ドラム缶を載せて輸送しますので、パレット強度を考慮する必要もあります。
そうなると、ドラム缶の体積の2~3割は空間となります。この空間には、空気が存在しており、空気には酸素や水分等が含まれています。そして、内容物によってはこれと反応して内容物が変質したり、充填された表面の硬化が促進され「皮張り」現象を起こします。こういった内容物の場合には、バリアタイプの内装袋が必要になります。